5. マッターホルン登頂基地、新ヘルンリ小屋往復コース
シュバルツゼー駅〜ヘルンリ小屋往復
所用時間：往復約６時間（歩行時間のみ）

２０１５年７月にマッターホルン初登頂１５０周年を記念してリニューアルオープンした新ヘルンリ小屋。標高３２６０m地点にあるマッターホルン登頂の基地となる最新設備を備えた最先端の山小屋です。貧村のツェルマットが、今日のような一大リゾート地になったのは、マッターホルンの存在と１８６５年７月に起こった初登頂時の悲劇なしでは、成り得なかったことです。このヘルンリ小屋は、マッターホルン登頂の際に起こった数々のドラマを見てきたことでしょう。建物も新旧の資材をうまく併用しており歴史を感じさせる作りとなっています。マッターホルン麓の氷河エリアから水を組み上げるシステムを採用したおかげでコイン式シャワーや洗面設備、水洗トイレなどの水周りも充実しました。登山者には嬉しい限りの最新設備、見学だけでも価値のある建物へと生まれ変わりました。このヘルンリ小屋へのハイキングは、シュヴァルツゼー駅から急登、トラバース、急登、トラバース、そして超急登と簡単に登れる訳ではありませんが、ハイキング途中やヘルンリ小屋から眺めることのできるヴァリス山脈の景色が、その疲れを一気に吹っ飛ばします。ここにしかないパノラマであり、ここまで登ってきたハイカーのみに与えられた特別な景観です。テラス席でひと休みしながら、マッターホルンを見上げてください。特に天気の良い日には、簡単に登れるような錯覚に陥ります（笑）。また、せっかくですから、マッターホルン登頂の取り付きまで足を伸ばし垂直に立つ壁に触れてみて下さい。マッターホルンの感触をその手でお確かめ下さい。（標高差往復約１３６０m）