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ジロ・デ・イタリアに参加して
フェローサイクルサイクリングツアーへの参加は、2015年ジロ・デ・イタリアが初めてでした。無謀にもアシストなしバイクを予約してしまい、みなさまにご心配・ご迷惑をおかけしてすみません。ルート、ホテル、バイク、天気も最高で、生まれてから一番華やかな1週間でした。コンタドールと握手した写真が世界に配信されたり、別府選手に会えたりと素晴らしい体験満載。参加者の方々とも良いお友達になれたし、楽しい旅をありがとうございました。フェローさんはグランツール(GT)のサイクリングツアーを続けられるようですので、コンタ引退記念に、彼の最後の優勝GTの応援報告(一部うろ覚え)をします。山頂応援や電動バイク体験の情報が、読者の一助になれば幸いです。
2015/5/25(月)トリノ空港到着(フェローサイクルMさん、自転車誌MSさん、Oさん、K夫妻と私) バスでイタリア北部ボルミオのホテル(Contador Foundationも合宿したことある)へ深夜着。オーナー心尽くしのウェルカムドリンクと美味しいハム・チーズ。
2015/5/26(火)第16(モルティローロ頂上観戦、晴れ、曇、小雨時々ひょう) 午前中バイクレンタル(MSさんのみ電動)。ボルミオ(標高1225m)からバスで出発し、降りたのはモルティローロ峠(標高1852m)頂上まで約5kmの三叉路(ゴール残り36.2Km) (パンターニ像から数100m上った個所)。バイクにまたがりみな一斉に出発。でも、私は最初のひとこぎで「もしかして無理かも」。緩い登り坂で走りだすのは簡単だけど、なぜか力が入らず息が切れる。必死にこいでも50m進んだら苦しい(後で考えると高山病)。数回止まっていたらMSさんが戻ってきて、ギア軽くケイデンス高めに呼吸はゆっくり大きくと教えてくれ、バッグを運んでくれました。身軽になったけど、やっぱりいつものようにはこげない。MさんやMSさんが何度も見に来てくれたけど、一本道だし申し訳ないので先に行ってもらいました。徒歩の子供連れ家族に憐みの表情で追い越されながら、何十回も休みつつ一人で森の中の道を進みます。急こう配カーブは押し歩き、崖が右側になったり左側になったり。山側の排水溝ふたに座って一人ぼっちで飴をなめながら休んでいると、右側から1台のロードバイクが上ってくる。メルカトーレジャージ+サングラス+髭は何人もいたけど、この人が一番そっくり。「パンターニだ!」と声に出すとこっちを見てにこりともせずに(キャラに合ってた)通り過ぎました。現実のパンターニ(偽)を見て元気が出て走り始めると、少し長めに走れるようになり、しばらくすると35kmゲート通過。ギアチェンジがうまくできないまま登っていくと、森が開けて池のほとりの道で人が多くなってきた(峠まで残り2km)。止まってギアと格闘していると近くのおじさんが助けてくれました。Thank you!(グラッチェと言えず)それからは楽にこげるようになり、足を着かずに上りきることができました。MSさん「結構早く着いたね。」最も苦しかったのは、走り出し直後の1km区間でした。
山頂ゲートや看板を見に行った後、最後のヘアピンの土手の上に場所取りをしてみなで待ちます。何も来ないし、実況もテレビもないので情報収集できず。周りのイタリア人はイタリア選手アルの応援のはずなのに、ラジオを聞きながら憮然としたように「コンタドール」って言って、応援旗を掲げる私と目が合う。雹と雨をシートでしのいでいるうちに、曇天の中、ヘリコプターの音、オフィシャルカーや先導バイクに続いてコンタとアスタナと黄色ジャージの3人やって来た!(私の応援も一瞬映像に映った。ベンガ!ベンガ!)しばらくしてアルが来た(バイ!バイ!)。あとはみなバラバラで、少人数集団か単独で大集団なし。これはなんかすごいことが起こってるらしい(でも、よくわからない)。写真はフェローサイクル。K夫妻の別府日の丸は、振りやすいように床ワイパーの組立式柄を使っているそうで、後日アイデアを拝借しました。
最終車の通過後はバイクで自走。渋滞している車列を追い越して一気に麓まで下ったけどバスがいない!(いつもこうなの?)ティオーロTiolo村でバスと合流できました。晴天で暑いし、なだらかな上りはかなり辛かった。ホテルの駐輪場はスキーロッカールーム(安心)。真っ暗になる寸前にボルミオ端のレストラン到着。美味しいけど量が多すぎ(持ち帰り用容器を持参すべきだった)。
2015/5/27(水)第17(ティラノスタート観戦 晴れ) 朝食前に一人バイクで石畳のボルミオ探索。食事後、出発前にボルミオ観光(乾燥キノコ等)。バスでティラノ着。駅(ベルニナ特急出発地)前の駐輪場でみなのバイクをワイヤーで縛り付け、徒歩でサイン台へ。ツールと違ってビラッジョも小さく誰でも入れる。サクソチームホテルはどこかわからず、アスタナやモビスターなど4チーム位が泊まっているホテルへ行ってみた。狭い道の横のホテル壁際に各チームのバイクがずらりと並び、ホテルエレベータ前まで一般人が自由に入り込み、選手が出てくると(子供なら)サインもらい放題。アル(コンタを尊敬)もLLサンチェス(コンタの親友)も目の前を通り過ぎる(本当はサイン欲しいけど、アスタナは敵だからもらわない。by菱沼聖子)。ビラッジョ前で日の丸を掲げて腰かけていると、通りかかったカメラマンが私を撮ろうとした。待ってもらいKさんの助けを借りてCONTADORRR!旗を広げた(The Guardianに写真載った!世界中へメッセージする目的達成)。スタート観戦後、サイクリング出発。前日サクソが懸命にアスタナに追いつこうとしたコースの一部を、反対向きに走り、ソンドリオ方面への川沿いサイクリングロードへ出ます。下流へ向かって、橋のたもとで休み、乗馬中の女性に出会い、泥水たまりを通過して、約20kmはあっという間に終了(辛かった昨日と大違い)。バイク返却。バスでピンクの飾り付けが目立つ道を通り、着いたルガノ湖畔では既に道路封鎖が解かれていたけど、ピンクの紙吹雪が散らばってジロの余韻が感じられます。(N夫妻合流)ホテルで綺麗なサコッシュもらってからバイクレンタル(MSさん予約の電動バイク)。一人でルガノ湖畔の繁華街とコンタドール住居ビルへ行ってみました。帰りのホテルまでの急坂は電動でないと無理(MSさんありがとう)。ホテルエレベータで一緒になった小柄な老人は、フンと鼻を鳴らし、私のティンコフサクソ手袋のTinkoffを指さして、嫌そうに「ロシアンマネー!」と言ってきた。「そうですよ。でも私はサクソバンクをサポートしてるんです。」と英語で返したら、それなら我慢してやろう、みたいな顔をしてた。
2015/5/28(木)第18(メリデスタート観戦 晴れ) メリデへは道路封鎖中で、メンドリシオ経由。バスとの合流地点(カジノ入口)からメリデまでバイクで行き、サイン台の近くに駐輪。サイン台への公園通路は幅3M位(たとえ向う側でサインしていても、こちら側に来てくれそう)。壁を背にした端が、他人に割り込まれないベストスポット。太陽が背なので日焼けしない。広告を覆わないように応援旗を掲げ、後ろに日の丸を広げてテリトリー確保。2時間以上立ち続けました(後で調べると、後ろはミニチュア園)。向こうからピンクヘルメットが来るのは解っていたけど、コンタだと気が付いたのは前を向いたまま通り過ぎた瞬間(サングラスで表情は見えなかったけど、横目で応援旗を見たはず)。サイン台から戻ってくる時、10m位向こうで子供たちにサインしていた。少し待ってから「アルベルト~」と手を振りながら呼ぶと、すぐにこっちへ来てくれた(10人位のカメラマンがどっと付いてきた)。サインをもらい、握手をしながら、コンタはカメラに向かってポーズ(私はボーゼン)。彼は笑顔で私に「グラッチェ」と言ってくれ(勿論、返事を返しました)、スタート地点に向かいました。お日様と世界中が私に微笑んでくれて幸せ一杯(実際、周囲の人は私に対して笑顔を向けてくれた)。「ヤッター!」写真はNさん。
選手スタート後は合流地点まで戻って、バスでギザッロ教会へ。教会、自転車博物館、K夫妻が注文した木リム作成中の手作り工房を見学。フェローさんから自転車用お守りメダル受領。シールとカードのお守り購入。写真はフェローサイクル。
帰りはバイク。ところがスタート直後にNさんが落車してしまいました。急遽バスを呼び戻し(もう呼び戻さないでね。by運転手)、バス移動のN夫妻以外はバイクで教会からコモ湖畔へ延々と下った。途中上りも結構あったので電動で助かった(MSさんへ感謝)。追い越していく女性ドライバーは、私の日焼け防止アルカイダ覆面とスカートが珍しかったのか、しきりに振り返ってた(前見て運転して~)。
2015/5/29(金)第19(チェルビニアゴール観戦 晴れ) チェルビニア(マッターホルン)へバス移動、途中でバイクレンタル(ビアンキバッグ購入)。ホテルはゴール前1.7km位のコース脇の特等席。屋外デッキで優雅に観戦可能。写真はホテルから道路を隔てたブルーレイクに映る逆さチェルビニア。
バイクでゴール地点を見に行き、山歩きも趣味のOさんはロープウェイで頂上を目指しました(観光客はほとんどいなかったそう)。羨ましいけど、ジロコースを走れるのは今だけ。応援場所を決めてから走行開始。Kさん(男性)はゴール前10kmまで飽きるほど往復したらしい。私はトンネル下の急坂を降りて、残り5km赤白バルーンから引き返し一人で上り始めました。スイッチを入れると早い!麓から上っている男性サイクリスト達をみなぶっちぎり。沿道の観衆に「ノーノ―!」「チーティング!」と笑いながらヤジられても、キャハハハと笑いを止められず、手を振って挨拶しながら急坂を登りました(ヤジには少し本気も入ってた。アシスト使って急坂で加速して抜くのは、フェアじゃないし相手に対して失礼だからやめた方が良いみたい)。トンネルを過ぎてふと見ると、バッテリー目盛が3/4。あわててエコモードにすると今度は苦しい。急坂のみパワーにして、ロードレーサーの俊足サイクリストに次々抜かれながらゴール到着。応援場所(ゴール前2.3km、柵なし)に戻ってのんびりレース観戦(N夫妻はホテルから徒歩観戦)。後ろから来る選手達は疲れ気味なので、元気付けのため道路脇で日の丸を大きく振っていると、選手が目の前に来て止まり「何か食べる物ありませんか?」あり合わせ(選手は疲れすぎて袋を開けるのに苦労し、慌ててこちらで開けて準備した袋入りビスケット)を差し出し、MSさんがオレンジの皮をむいて房ごと渡しました。選手は、人心地が付いたらしく出発していきました。少し助けになったかもしれないけど、私は販促で貰ったBALOCCOしか出せなかったのが情けない(これからは羊羹、ゼリー飲料、ウェットティッシュを持ち歩こう)。夕方は、チェルビニア観光協会のお偉いさんを表敬訪問。
2015/5/30(土)第20(セストリエーレゴール観戦 晴れ) 未舗装山頂フィネストレの裏入口までバスで行ったけど、シャトルバス無いので登頂は断念(フィネストレ頂上へ登って応援した後、バイクでセストリエーレのホテルまで登る必要がある)。コース残り10km地点からセストリエーレゴール頂上までバイクで走りました(N夫妻とMSさんはバス。取材のためゴール直行とはいえ、MSさんありがとう)。バッテリを心配してほとんどエコモードにしたら、結構疲れました(心配する必要なかった)。頂上付近のオリンピックモニュメントや水飲み場を見た後は、ゴール前2.5km地点(柵なし)で選手を待ちます。写真はフェローサイクル
アルから遅れてても、コンタの顔は冷静だったので大丈夫。実質最終日なので勝敗は決定しており、後ろの選手はリラックスムード。トレック選手達の後ろのチームカーが止まり、私達へボトルをくれました(昨日のお礼?)。
2015/5/31(日)第21(ミラノゴール観戦 曇り) 朝食前に一人で最後にバイク乗ろうと、ホテルからセストリエーレの向こう側まで行ってみたけど、数人のサイクリストと行き会うだけでひっそり。ミラノ市内はジロモード。駅前ホテルへ荷物を置き、オフィシャルステッカー付バスで周回コースを一周してもらいました。途中一車線位の幅なのに鋭角で曲がる地点がとても危険。Nさんと一緒にコース脇を歩いていると、報道関係者らしき男女二人と遭遇。応援旗を見せて「コンタドール!」と得意そうに言ったら、知らないうちに撮影されていて夕方と朝のRaiスポーツニュースに声付きで流されたらしい(Oさん談)。ゴール前200mでレース応援したけど、高い柵の向こうで感動薄かった(シャンゼリゼなら道路幅広いけど柵は20cm低い)。写真はフェローサイクル
危険個所があることで選手間に暗黙の了解があったらしく(納得)、早めの逃げ切りが容認されて事故は起きなかった。集団ゴール後、パンクでかなり遅れた別府選手を待ち続け、日の丸振って迎えた後に移動したら、混みあってとても表彰台へ近づけない。コンタ表彰も、人の隙間を通してみる感じ。一人なので応援旗も広げられない(スペインだったら隣の人にお願いするんだけど)。でも、紙吹雪とテープは景気よくこちらまで飛んできました。不発で巻かれたままのピンクテープが落ちてきたので、ボトルをもらえなかったN夫妻に空港で渡すことができたし、K夫妻はトレックチームバスで別府選手といろいろ話ができたそうで、良かった。写真はフェローサイクル(多分メリデ)
原則自由行動なので、Mさんに断ってから一人地下鉄でホテルへ帰り、怖かったけど明るいうちにミラノ中央駅を探検(映画「ひまわり」で有名。Oさん談)。
2015/6/1(月)帰国(午前中ミラノ観光)
ミラノ中央駅見学後、地下鉄でドゥオーモ広場まで行って解散。K夫妻はドゥオーモ登ってから、ダビンチ関係を見に行くそう。N夫妻目的はサンタンブロージョ教会なので、タクシー相乗りさせてもらい見学。その後、一人徒歩でスフォルツェスコ城に行き、ドゥオーモ方面へ戻りつつガレリアを歩き、あそこで3回回るお願いをしました。ジェラート2軒で食べ比べてみたけど特に感激なし。地下鉄ホームで電車を待ってたらOさんに会ったので、二人でホテルへ帰りました。みな早めに集合し、帰国の途に就きました(直行便では隣席の体臭がどうにも我慢できず空席へ移動させてもらった。こんな体験初めて)。